1.東京1分54秒と短い曲。たぶん導入曲的な扱いで、歌詞は旅行に出発みたいな感じかな。
2.アメリカ
「強くなることはとても恥ずかしい」という歌詞やタイトルから反戦ソング(?)。でもたぶんピープルだし、違うような気も。
最初聞いたときはピープルっぽくないなと思った。
3.ベルリン
レッドライトグリーンライト! こんなの歌いながら弾くとか不可能だと思うぐらいギターが変な曲。
4.レテビーチ
最初のギターがビーチっぽい。全体でも言えるけど、リズム隊がいい仕事をしている。このバンドって「楽しい」という歌詞が頻出するような気がする。
5.旧市街
アルバムで、というかピープル史上最も印象に残る曲。リズムチェンジやら無理矢理なコードチェンジやら「変」な要素の集合体みたいな曲。更にそれをポップにまとめているんだからすげぇ。ボーカルはもう歌詞というか半ポエトリーディングみたいなもんだろこれ。
6.ストックホルム
ベースがカッコいいな。ここでも「楽しい」という歌詞が。
7.リマ
たぶんクリスマスのことだ。でも歌詞がものすごく黒い。「パパは強いけど欲望に勝てない」とかどういうことだよ。浮気か。
8.マルタ
なんかギターがきれいな曲。そしてその後ろでベースが暴れてます。ギターもボーカルもきれいだけど、このバンドにかかればさわやかとはほど遠い曲になります。
9.新市街
なんか間奏あたりから出てくるギターが祭囃子っぽい。踊りたくなってくる。
10.スルツェイ
このアルバムで一番疾走感がある曲。途中の「『まだまだ君はいきなさい』って」という歌詞とか最初ラッドかよとつっこみを入れたぐらい。最後の疾走感から次の曲へつながる部分は流石。
11.JFK空港
前曲がアレなので実質最後の曲になるのかな。微妙に全曲と歌詞がつながっていて、途中からポエトリーディングが入ります。なんか聞いてて9.11をイメージしたけど、それともなんか違うような難解すぎてよくわからん。
12.どこでもないところ
4分ぐらいあるエンドロール。コレにて世界旅行は終わり。
総評.
Family Recordということで『家族の記憶』という意味なのか、それとも『家系図』という意味で、これまでの人間全体の歴史のことなのかもしれない。戦争とかをイメージさせる曲が多々あるし。
まあ芸術作品の解釈というのは、聞き手にゆだねられるからどちらでもいいんだろう(とお茶を濁す)。ぶっちゃけピープルの歌詞はよくわからん。
でもとにかく、これまでとは格段に雰囲気が違うアルバムだとは感じた。このアルバムがピープルとしては、ターニングポイントになるんじゃないかと。
具体的に言うなら、「Ghost Apple」はArt-schoolとかsyrup16gみたいな陰鬱なイメージを受けたけど、このアルバムは七尾旅人の「911 Fantasia」みたいな戦争だとかメッセージ性があってそれを曲に乗せた感じ。
どこかのレビューにも書いてあったような気がするけど、このJロック音楽シーン(いわゆるロキノン系というやつ)の中心であるティーン層に一聴してカッコいいと思わせるような曲が少ないのがネックといえばネックなのかなと思う。
ただ完璧に聞き手に媚びる(という言い方が良いか悪いかはともかく)ことなく、自身の音楽を追求している姿勢は非常に好感が持てるし、本当に彼らが好きなファンならそれについてきてくれるんじゃないかと。
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