1.もしもこの世に言葉がなければ
アルバム内で一番哲学的なものを感じる曲。曲自体もシンプルで嫌いじゃない。
2.未知との遭遇
なんかふわっとしたSFっぽいトラックが印象的な一曲。当時好きだった人に捧げたラブソングらしく、ちょっと臭い歌詞がたまらない。特に最後の「ハッピーエンドではなくハッピーエンドレスな日々へ」という部分が凄く好き。
3.銀河鉄道の夜
銀河鉄道のレールを作る男とその帰還を待つ恋人の遠距離恋愛を歌っており、前半では男性主観、後半は女性主観の歌詞になっている。最後に再び男視点へと戻るところがニクい。
4.迷宮Ⅰ
雨音みたいなトラックに、女性の可愛らしい声を乗せたポエトリーディング。
5.タマトギ
これまでとはちょっと雰囲気が変わり、和風テイスト。何気に良曲。
6.君(能動的3年間)
ワンダーボーイ本人によるポエトリーディング。アルバムの中では結構重要な位置にある曲なんだろうけど、正直あまり好きじゃない。
7.風よ吹け
トラック3、9と並んでこのアルバムで最も出来のいい曲の一つ。でもインパクトとしては9の方が強いかな。でもいい曲。
8.偽物の街
最初はあまり好きではなかったのだけど、何度か聞くにつれて好きになっていった。たぶん僕だけだけど、なんとなく歌詞に懐疑主義っぽさを感じた。
9.Pellicule
哀愁漂うトラックに乗った、やるせなさと未来への希望を同時に感じさせるリリックが素晴らしい。もの凄く臭いんだけど、なんでこんなに響くんだろう。ポップさでは随一なので、興味がある人はまずこの曲を視聴してみることをおすすめする。
10.迷宮Ⅱ
トラック4と同じ構成。長い曲ではないけれど、次のラストトラックへのつなぎとしてはかなり重要な位置にあると思う。
11.いつか来るその日のために
あんまり印象には残らない曲だけれど、今回改めて聞いてみて「自分の居場所を誰かに聞くことはできない」という歌詞にはっとさせられた。なぜか少しもの悲しさを感じてしまう曲。
総評.あまりラップは聴かないのだけど、このアルバムは小林大吾の「詩人の刻印」以来のヒットだった。ストレートなリリックと勢いで畳みかける感じが非常にカッコいいし、ポップでわかりやすいので、こういう人が売れ線になれば良かったのにと思う。きちんとした形で次回作が聴けないということが本当に残念でならない。
あとタイトルがややこしいけど、 不可思議/wonderboyの「ラブリー・ラビリンス」というアルバムです。